水俣の海(1998~2009)

MINAMATA

2006年には水俣病公式確認から50年を迎えましたが、いまだ水俣病で苦しまれている方々がおられます。現在は水俣の海で育った魚介類は、水銀値も規定の数値を下回り、私達が口にすることにはなんら問題はありませんが、当時、母親が食した魚介類が原因で患ってしまった胎児性の水俣病患者さん、若い頃、毎日海のものを食べたことが原因で水俣病が発病してしまった患者さんたちが、まだまだ多くおられることを忘れてはなりません。
現在の海は、少しずつ少しずつ、ほかの海と何ら変わらない海に戻りつつあります。湾内での漁業も再開され、市場には水俣の海で漁獲された魚が毎日水揚げされています。人間の手で一度は死んでしまった海が、再起していく姿は、自然のたくましさを強く感じます。安全宣言が出された、仕切り網撤去後の、現在の水俣湾をご覧ください。

※作品には縦位置や6×6サイズも含まれますが、サムネイル一覧では横位置にトリミングされています。全体を表示するにはクリック(拡大します)してご覧ください。
01.jpgクロホシイシモチの群れ

海藻の合間を群れ泳ぐ小魚たちは、春先になり水温の上昇にともなって活発に動き出す。

02.jpg海藻の森

春になると驚くほどの海藻が生い茂り、近くに住む人々は、今夜のおかずを調達しに、潮が引くとヒジキやワカメを採りに海岸に訪れる。

03.jpgカタクチイワシの群れ

カタクチイワシの稚魚を獲るちりめん漁は、水俣でもっとも盛んな漁のひとつである。今年、水中で泳ぐカタクチイワシの撮影にようやく成功できた。

4.jpgスズメダイの群れ

水俣の海でスズメダイを見ないことはまずない。初めて水俣に潜った日から、毎回潜るたび、いろいろな形で歓迎してくれる魚だ。

05.jpgスズメダイの幼魚

スズメダイのちびっこたちが親と同じように群れ泳ぐ。決して珍しい魚ではないが、この海で生まれ育っていく姿を見ると嬉しい気持ちになる。

06.jpgクマノミの幼魚.

水俣の海には、夏になると、クマノミの幼魚たちが黒潮にのって流れてくる。イソギンチャクの中で可愛い表情をこちらに投げかけてくる。

07.jpgサンゴとメバル

水俣湾にはキクメイシ(サンゴ)が多く生息する。そのサンゴのくぼみに、まるで自分の寝床のように入り込むメバルがいた。

08.jpg岩に擬態したヒラメ

逃げられないように、少しずつにじり寄って撮影した1枚。ヒラメのような高級魚を見つけると、漁場として蘇りつつあることを感じる。

09.jpgコウイカの仲間

夕方、コウイカが獲物を狙ってまわりをうかがっていえる。獲物を狙っている場所は、以外にも港の中だった。

10.jpgマダコ

岩陰から足を1本ずつ伸ばしながら、少しずつ姿を現し始めた。タコの大好物である貝や甲殻類が豊富なのか、水俣にはタコが結構多く生息している。

11.jpgカニのペア

オスのカニがメスを抱えながら少しずつ岩陰に移動してきた。そこには2匹の姿をじっと観察しているタコの姿が。危ない、と思った瞬間2匹の姿は消えていた。

12.jpgホタテウミヘビ

視線を感じる気がして回りを見渡すと、砂地から顔を出しているホタテウミヘビの大きな眼と眼が合った。

013ヒガンフグ.JPGヒガンフグ

一見、見過ごしてしまいそうだったが、あまりに美しいブルーの目に、私の目も留まってしまった。

14.jpgコケギンポ

小さな岩穴から、人差し指サイズの顔を出すコケギンポは、とっても愛らしい。大きな目でキョロキョロと周りを見渡し、危険を察知すると穴の中に完全に隠れてしまう。

15.jpgミサキウバウオ

浅い岩場でよく見かけるこの魚は、水俣ではガンガゼの下からよく現れる。身の危険を感じると、こんなに可愛い顔をして、体表から毒を放出するらしい。

16.jpgキサンゴ

水俣湾でいたるところに生息するキサンゴは、海底を色鮮やかに彩る、なくてはならない存在だ。

17.jpgツバクロエイとイトマキヒトデ

ツバクロエイの上を平然と移動していくイトマキヒトデに遭遇した。まるでブルーのリボンでもつけたかのようなツバクロエイが、とにかく可愛かった。

18.jpg刺し網にかかったアオリイカ

以前、仕切り網が設置されていた付近に、最近では漁師さんが入れた刺し網を見かける。大漁とは言い難いが、立派なアオリイカがかかっている姿を見ることができた。

19.jpg刺し網にかかったキジハタ

かった網から逃れるために、散々もがいたのか、網が体中にからまっているキジハタ。この魚は売り物になるのだろうか、と漁師さんのことが心配になる。

20.jpgアオリイカ

夜の海、餌を狙ったアオリイカが数匹で泳いでいる。光を当てるとあっという間にその姿を見失った。

21.jpg口内保育する雄のクロイシモチ

雄が飲まず食わずで、卵を1週間ほど口の中で育てるクロイシモチ。雌から受け取った卵の量があまりに多かったのか、口の中に納まりきれないようだった。

022キサンゴとオニカサゴ.jpgキサンゴとオニカサゴ

キサンゴが一面に広がった場所に、笑ったような顔をしてこちらを見るオニカサゴ。岩に同化しているせいか、一瞬見逃してしまいそうだ。

23.jpgトゲトサカとカサゴ

カサゴは水銀濃度を測るために、定期的に獲って調べられていた指定魚7種のひとつだ。水俣では珍しいトゲトサカに、隠れるようにいたこのカサゴの体はまだ小さかった。

024エビクラゲ.jpgエビクラゲ

夏になるといろいろなクラゲが水俣にやってくる。面白い形をしたエビクラゲは、小魚などと一緒に、フラフラと漂っていた。

25.jpgミズクラゲ

海藻の生い茂った春の海、いくつものミズクラゲが漂い幻想的な雰囲気を見せてくれた。 ただ流されているようなクラゲだが自分の意思でしっかりと泳いでいる。

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